医師の転職・求人に関する独り言

「より待遇がいいところで働きたい」「より多くの人に役立ちたい」など目的はさまざまですが、医師は生涯に、3~4回程度転職すると言われています。意外に多いとびっくりした方もいるかもしれません。
理想とする医師になるためにも、仕事を充実させるためにも、転職は慎重に行いましょう。
転職を成功に導くためのコツ、各診療科の仕事内容やメリット、求人動向などをご紹介したいと思います。それに併せて医師の働き方や働く場所についてもレクチャーします。ご覧ください。

転職を考えるとき・理由

医師も転職する

一昔前までは終身雇用という言葉もありましたが、いまでは形骸化していますね。あったとしても公務員くらいで、大手企業であっても倒産することが多い中、定年まで同じ企業で働き続けようと考えている方は少ないと思います。転職の理由は「よりよい待遇」「キャリアアップ」「高収入」など本当に人それぞれ。いまでは珍しくなくなりました。

しかしながら医師の転職と聞くと、珍しいと思ってしまう方も多いようです。確かに長年かかりつけの医師もいるでしょうし、医師はずっと同じ病院で働くものだと思ってしまうのも無理はありません。でも医師だって人間です。自分の仕事が正当に評価されなかったり、よりよい環境で働けたりするなら、転職します。
理由としては「勤務内容に不満」「収入に不満」などが大きく挙げられます。診療科によって、激務かそうでないかは変わってきます。しかし給与がほとんど上がらないというのが転職のきっかけになっていることは間違いありません。とはいえ、忙しいという理由で転職する暇がないということもあり、なかなか行動に移せずにいる医師も多いのが現状です。

転職する主なきっかけとされているのが、「インターネットを利用してさまざまな情報が共有できるようになった」ことです。そして、医療関係専門の転職サイトが増えたのもひとつの要因とされています。医師にとって「収入」「時間」は特に重要視するポイントなので、現状より待遇や条件のよい職場を見て、転職を決意するという例も少なくありません。

転職するなら「いまでしょ!」

転職を考えている医師に朗報です。医師不足が囁かれていたのは随分前からですが、現在は医師の求人がさらに増えています。理由はいろいろ考えられますが、一般企業と同じく、団塊の世代がゴッソリとリタイアすることが大きいのでしょう。
全国求人情報協会がまとめた情報によると、ここ数年、求人広告数が増加し続けているそうです。いまの職場に不満がある方、自分の可能性を広げたい方、医師として大きく成長したい方はいまがチャンスです。

転職サイトの活用

心強い転職サイト

医療関係に勤めていると、忙しくて転職したいと思っていても、時間がなく転職活動ができないという声をよく耳にします。しかし、現状に我慢をしてまで、いまの職場に勤めることは大きなストレスにつながります。ストレスは心の病にもつながり、デメリットになる部分が多くなってきてしまうものです。そういった方には転職サイトへの登録をおすすめします。

そこでは「転職の理由」「転職にあたっての条件」などをヒアリングし、その人に合った転職先の情報を提供してくれます。また、サイト側からのサポートはしっかりしていて、希望に合った転職先の提案から転職後のアフターケアも行ってくれます。「自分の求めていた病院に勤めることができた」「やりがいが見出せた」などの意見も聞こえてきます。時間がない医師にとっては心強い味方なので、ぜひ利用してみてください。

登録・ヒアリングについて

利用方法は、一般的な転職サイトと同じです。まずは、登録しましょう。次に、ヒアリングに移ります。些細なことでも自分の希望をしっかりと伝えることを心がけてください。
その条件にあった転職先の情報を提供してくれます。また、専任の担当者がつくので安心して相談できると思います。ヒアリングの内容としては、「転職の動機」「希望の勤務地」「希望年収」「キャリアプラン」などです。現状から何を変えたいのか、優先順位を明確にするとよいでしょう。

希望条件にあった求人情報の提供

利用方法は、一般的な転職サイトと同じです。まずは、登録しましょう。次に、ヒアリングに移ります。些細なことでも自分の希望をしっかりと伝えることを心がけてください。
その条件にあった転職先の情報を提供してくれます。また、専任の担当者がつくので安心して相談できると思います。ヒアリングの内容としては、「転職の動機」「希望の勤務地」「希望年収」「キャリアプラン」などです。現状から何を変えたいのか、優先順位を明確にするとよいでしょう。

面接・条件交渉について

面接と条件交渉についてですが、面接のセッティングや現場見学などの手配、条件交渉は、専任担当者が行ってくれます。ここでのポイントは「面接には担当者が同席し、当事者同士の雇用条件を調節してくれる」「勤務条件について、専任担当者が医療機関と直接交渉を行ってくれる」「最終条件を書面にて提示してくれる」ということです。そのため、「話が違う」「転職して失敗だった」ということは少ないようです。

転職サイトの活用

現状を変えることで転職しないという選択肢も

転職するとき、いい就職先を見つけたいと思って転職活動する人がほとんどだと思います。しかし、転職の前に考えておくべきことがあります。「本当に転職すべきかどうか」ということです。そうすることであなたの転職理由を明確にすることができ、同時に希望条件も絞れてくるでしょう。また、医師の仕事環境には多くの要因、つまり仕事内容や年収、職場の人間関係から、勤務地や設備の環境までさまざまあります。転職理由となるのは、このどれかに不満を抱いていることが原因でしょう。ただ不満に思っていることは、こちらから働きかければ改善することもあります。改善できないか相談してみて、問題解決できる場合は、転職しないという選択も十分にあります。

転職先を選ぶ際に考えるポイント

それでも転職したいと思ったら。医師が転職を考える際に、押さえておくべき5つのポイントをお教えします。ポイントとしては、「転職する理由を明確化」「具体的な転職条件を明確化」「勤務地をどうするか」「情報網の活用をしっかり行う」「複数の医療機関の相対比較」です。これはサイトを利用するときにヒアリングで聞かれる内容とほぼ同じですが、もう一度しっかりと確認しておきましょう。

転職の時期について

医師の求人や募集は、時期によって変動します。一般的に3月と10月にもっとも多く募集がかかります。理由は異動や退職する医師が増える時期になるからです。逆に、減少するのは6月と12月と言われています。6月は医局人事で人が動く時期だから、12月は年末なので採用を控える時期だからです。人手不足といわれる医師ですが、転職時期を間違えると思った以上に就職活動の期間が伸びてしまうかもしれないので、注意が必要です。

転職活動のプロセス

目標はネガティブに決める

「ネガティブ」という言葉に否定的なイメージを持っている方が多いようですが、ネガティブ思考ができないとリスクマネジメントもできません。ポジティブに考えるのは小学生でもできます。「転職したら年収が増えるんだろうな」「転職先にはきっといい人ばかりなんだろうな」と考えても、はっきり言って意味がありません。
プラス思考しかできない人はマイナス思考しかできない人以上に注意が必要です。「いま考えている転職は本当に自分にとってためになるのだろうか」「転職先に将来性はあるのか」など、じっくり考えてみましょう。ネガティブに考えて、それでも転職したいと思ったら、自分にGOサインを出すのです。

ダメな目標の立て方とは

(1)無理な目標
目標を立てる時は多少無理なぐらいがちょうどいいと言われていますが、明らかに無理すぎる目標はよくありません。たとえば「毎日ジョギングで5km走る」と決めた場合、「もともと無理な目標なんだし3km走れば十分だろう」と前向きのようでいて、後ろ向きの思考になってしまいます。はじめから無理な目標を立てるということ事態が計画的ではありません。

(2)曖昧な目標
「いつか開業医になる!」というのは間違った目標ではありませんが、本気で実現したい場合は「いつか」の部分をより明確にする必要があります。5年後に開業するのと、10年後に開業するのとでは、自分がやるべきことは変わってきます。力の配分を明確にするためにも、具体的な目標を立てるべきでしょう。

自己啓発はほどほどに

転職活動の参考書などを読んでいると、「自分のやりたいことを考えましょう」「過去を振り返ってみましょう」と書かれていますが、自分の中に答えがあれば苦労はしません。考えても答えが見つからないから参考書を読んでいるのに、それでも自分の中に答えが見つからなかった場合はどうすればいいのでしょうか。
震災の惨状を見てボランティアに目覚めたり、海外旅行がきっかけで起業を目指したりする方もいます。外からの刺激によって夢が生まれることも多々あります。自己啓発はほどほどにしておきましょう。

インターネットでの情報収集

インターネット環境があるなら、最も確実でスピーディーな方法です。医師として転職を希望している病院の最新情報が得られるだけでなく、メールでの応募もできます。病院ホームページへのアクセスもできますし、利用している患者さんからの口コミも調べられます。また24時間いつでも調べられるので、忙しい医師向けの方法といえるでしょう。ただし、インターネットは具体的な仕事内容などが分からないのが難点です。詳しく情報を知りたい場合は他の方法と併用する必要があります。

知り合いに聞く

内情に通じている友人に教えてもらう方法です。コネがある場合はそのまますんなりと入職できる可能性もありますね。友人からの紹介ならば、転職後も安心感があります。ネットや雑誌では公開されていない非公開の医師求人を紹介してもらえるかもしれません。ただし一度紹介されると断りにくく、また年俸や休日、当直など詳しい労働条件はよくわからないなど、リスクもあります。「こんなはずじゃなかった」と再転職を考える際にも、紹介されてしまった手前、辞めにくいのもデメリットです。

転職コンサルタントを利用する

転職コンサルタントは「転職のプロフェッショナル」です。友人ではなく第三者としての率直な意見が聞けるので、きっと参考になるはずです。医師の転職を専門にしているコンサルタントならば、業界の動向や事情にも長けています。ヒアリングの際に詳しく話せば、適切なアドバイスを受けられるでしょう。

転科について

転職だけじゃなく、転科を希望する医師もいる

転職以外に、「転科」を希望する医師も多くなってきました。しかし転科にはリスクがつきものです。いままで習得してきた知識や技術が通用しなくなってしまうのですから。
加えて、新たに勉強しなくてはならないというリスクもあります。それでもより多くの人の役に立ちたい、これからの医療のためにスキルアップ・キャリアアップを目指したいという気持ちがあれば、転科もひとつの手です。

転科先として人気の精神科

内科や外科といった激務の印象がある診療科から、転科先として人気なのは「精神科」です。精神科では、医師の人数の確保もできており、当直や日直も内科や外科に比べると大変少ないという点が主な理由だといわれています。
再度勉強しなくてはいけないという大変さもありますが、自分の時間を持つことができ、給与も文句なしという点を踏まえれば、リスクの不安も緩和されます。転科する際は、精神科に視野を向けてもいいかもしれません。

転科する理由

外科から内科に転科を考えている医師も少なくありません。理由としても「訴訟などを避けるため」「視力・体力低下のため、外科で求められている技術に自信がない」「給与の待遇があまりも悪いから」など、さまざまなことが挙げられます。

コミュニケーション能力の重要性

内科医で求められるのは、知識やスキルはもちろん、コミュニケーション能力といえるでしょう。内科では患者さんに問診をしたり病状説明などを行うのが重要ですから、コミュニケーションがしっかり取れていないと患者さんの不安や信頼を失うことにもつながってしまいます。
そのため、しっかりとしたコミュニケーション能力を身につけたうえで、内科への転科をおすすめします。

開業に合わせて転科をすることも

大きな病院に行くとたくさんの診療科があり、患者さんは病状に応じてそれぞれの科を受診します。個人医院の場合は総合病院のように多くの診療科がないため、症状に合わせた病院を選択します。医院を開業するときは、より多くの患者さんに来てもらえるようにすると思いますが、診療科によっては多くの患者さんが見込めない場合もあります。開業するにあたり、開業向きの診療科とそうでない診療科があるので、もし自分の専門としている科が開業向きでないときは、開業前に転科も検討した方がいいかもしれません。

開業を考えたとき、自分がそのときに専門としている診療科で開業することを最初に考えるかもしれません。しかし、総合病院のような大きな病院内では必要とされる診療科でも、個人病院としてやるには向いていない科もあります。麻酔科などはその代表ではないでしょうか。将来的に開業を検討しているが、開業向きではない診療科を専門にしている場合は、転科をしてから開業する人もいるのです。バリバリと外科で手術をしているような医師でも体力の衰えを感じ、長時間の手術は危険と判断して、転科する人もいます。自分の専門外に移るには勇気がいるかもしれませんが、いまの科が開業に向いていないと考えたならば、思い切って転科することも考えた方がいいかもしれません。

転職のメリット

転職を行い自分の命を守る

転職あるいは転科することのメリットとして考えられるのは、「勤務内容にあった給与」「拘束時間の緩和」「ひとりでも多く診察ができる」などではないでしょうか。
また、「心」や「体」の問題により、転職を考える方も少なくありません。
医師は人数不足のため激務です。激務の内容も酷なものが多く、1カ月の平均休日は3.3日ととても少ないのが現状です。疲労により、過労死に至る医師も少なくありません。ストレスなどで鬱病に陥るケースもあります。
そのために退職や転職を希望する医師も多く見受けられるのです。

医師不足/人気・不人気科

やりたいことを自分で選べる医師

医師は医師免許を取得してから、研修が始まると専門科を自分で選ぶことになります。新卒入社した新社会人のように、研修を終えて会社から役職を与えられて配属するのではありません。そのため、人気が集中する科目もありますし、逆に人気がない科目も出てしまいます。

人気科は?

人気科といえば、緊急性や命に強く関わることが少ない、肉体的にも精神的にも負担が少なく、比較的定時勤務ができる科でしょう。例を挙げるなら眼科、皮膚科、耳鼻科、麻酔科、また泌尿器科などです。これらの科では医療ミスや訴訟問題も起こりにくいため、落ち着いた仕事がしたいという方には特に人気です。逆に刺激ややりがいを強く求める方にはあまり向いていないかもしれません。内科や外科のような激務よりもしっかりと自分の時間が取れ、同じような給与がもらえるのであればという考えが大きいようです。

不人気科は?

不人気の科で代表的なのは産科や小児科で、求人があってもなかなか人が充足しないようです。緊急性が高い、いつ容体が変化するかわからない、命に大きく関わるといった点で責任も大きく訴訟も起こされやすいので、敬遠される傾向にあります。また肉体的にも精神的にも激務といわれるので人が離れてしまい、そのために医療事故が起こりやすくなるという負のスパイラルに陥っています。こういった不人気科については人材不足が大きく叫ばれており、医療業界全体の制度変更をするなど、医師の待遇改善が議論されています。

人気診療科/耳鼻科

耳鼻科について

耳鼻科はその名の通り、耳・鼻・のどの不調の際に通う診療科です。耳掃除や風邪などの時にも足を運ぶ人が多くなってきました。耳鼻科での勤務は9時から19時くらいまで、残業があっても終電には終わる場合が多いです。給与も他の診療科とほとんど変わらず、激務ではないので人気の診療科といえます。訴訟のケースが少ないうえに、将来自分のクリニックが持ちやすいのもメリット。花粉症などアレルギーを対象にできるため、患者さんが減る心配もなく、需要がある科です。

耳鼻科医師の求人について

耳鼻科医師として必要とされているのは、長期的に、そしてスピード感のある治療ができるかという点です。また、耳鼻科では最新のアレルギー対策など、新しい挑戦をしている病院もあるため、最先端の知識や技術があるとなおよいでしょう。

人気診療科/皮膚科

皮膚科について

皮膚科が人気なのは耳鼻科と同じく、勤務時間が他の診療科よりも短く、そして文句のない給与といえるからでしょう。また、耳鼻科よりもアレルギーの種類が多く、患者さんがいきなり激減するといった心配がないからともいわれています。さらにはクレームが少ないということも挙げられます。クレームは医師の心を壊すきっかけにもなります。心の負担が減ることは、勤務にも覇気が出ることにつながります。そのため、多くの新人医師が皮膚科を選択するのではないでしょうか。

皮膚科の仕事内容

主に皮膚に関する病気の診断を行います。アレルギーや火傷の炎症、最近ではニキビや水虫などの診断・治療も行うようになり、注目を集めています。そのほか、皮膚の切開や腫瘍・おでき・ホクロの除去を行う美容皮膚科というのもあります。アレルギー検査で採血することはありますが、その他の点滴などをほとんど行わない診療科です。

皮膚科医師の求人について

皮膚科医師は知識や技術はもちろん、素早くしっかりとした判断や、わかりやすい説明を行うことが求められます。どの皮膚科に関しても患者さんと長い期間の診断を行うので、信頼関係を築き上げるコミュニケーション能力が必要とされています。

人気診療科/麻酔科

麻酔科について

手術などをする際に、麻酔をかける専門の診療科が麻酔科です。具体的には疾患・手術操作・薬剤に対する生理的反応をコントロールし、患者さんの安全と快適を目指す職業です。手術のみならず、救急・集中治療、ペインクリニック、終末期医療など応用分野が広がってきています。

今、注目を集めているペインクリニック

ペインクリニックとは、神経ブロックをはじめとする手術以外の方法で痛みの治療を行うことです。たとえばリハビリや鍼治療など。一番多い治療は、頭痛や肩こりなどを訴える場所に注射や針、レーザーを照射して治療を行う「圧痛部局所筋膜内注射」です。副作用はあまり見受けられませんが、ブロックする場所や薬の量により、手や足のしびれが感じられる場合があります。しかしながら時間が経てば元に戻るので、安心して受けられる治療です。

ペインクリニックの人気の理由

普通の病院での勤務では、激務になる可能性が非常に高いです。その反面、ペインクリニックの治療を行えば、皮膚科や耳鼻科のように決められた拘束時間での勤務が可能です。早朝・夜間勤務はないので治療にしっかりと専念できますし、急な患者さんもほぼいないので、休みがなくなるといったこともないのが大きな理由といえます。麻酔科の知識を多いに活かし、自分に合った治療法・時間で行えるので、人気の診療科とされています。

人手不足/総合診療科

総合診療科とは

医療における診療科のひとつで、専門化・細分化しすぎた現代医療のなかで特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診療を行う診療科が、総合診療科です。現在、高齢化社会が進行しているため、この診療科がとても重要視されています。また「どの科で診てもらえばいいかわからない」という時にはとても必要とされているところでもあります。総合診療科に行けば「診察に行ったら、たらい回しにされた」といった、患者さんが無駄な時間を費やさないメリットがあります。診察を行った時に、的確なアドバイスと、どの科に行けばいいかなどを教える科です。

総合診療科が抱える問題点

ズバリ医師不足です。総合診療科では多様な知識が必要とされるため、希望する新人医師が少ないといわれています。そのため診療がついていけず、患者さんの受け皿がなくなってきているとも。また、新人医師の教育の場がどんどん少なくなってしまっている点も挙げられるでしょう。ほとんどの配属先が大学病院ということもあり、将来的に需要はありますが、現在の利用者が少ないということで次々に総合診療科が廃止されてしまうという危機に陥っています。高齢化社会の進行に伴い必要不可欠になる診療科であるため、今後どのような対策をとっていくのかが注目されるべきなのです。

人手不足/内科

内科がピンチ!

熱がある、おなかが痛いといった不調があった際、まず行くのは内科ですが、最近では医師不足で内科がピンチと言われています。問題とされているのは勤務時間です。個人の内科であれば診療時間があり拘束時間も多少考慮されますが、総合病院などの内科では夜勤・早朝勤務はもちろんのこと、急な患者さんの対応に追われます。そのため、転職してしまう医師も多いようです。

人手不足/外科

外科はもっとピンチ!

外科は「医療の花形」といわれるほどの診療科です。テレビドラマや漫画でもよくピックアップされていますね。しかしながらそんな外科も、医師不足により危機を迎えています。勤務時間などの問題もありますが、将来的に考えて体力的・精神的に維持できるのかという不安から、希望する人が少なくなってきています。また、外科では知識やコミュニケーションスキルのみならず「器用さ」も必要とされるところも懸念してしまう人が多いのではないでしょうか。

必要不可欠な内科・外科

以上、ピンチな状況について書きましたが、「内科」「外科」のない世界を想像してみてください。「熱が出ても、病院にかかれず、運が悪いと肺炎で死亡してしまう」「大怪我を負っても、外科がなく、手術が受けられずに死亡」となる世の中が出てきてしまいます。自分が就職しなくても内科・外科がなくなることはないと思わず、視野に入れてみてはいかがでしょうか。きっとあなたの実力を発揮できると思います。

人手不足/産婦人科

産婦人科が抱える問題点

産婦人科はいま、無免許での治療などの事件で問題視されています。信頼と安全が必要とされる診療科なので、問題が浮上するとすぐに患者さんは少なくなってしまいます。その場合どのような対策をとっても、個人医院・総合病院問わず問題が解決することは少なく、頼らなくてはならない状態が続く一方、妊婦さんにとって不安という大きなデメリットを生んでしまっているのが現状です。

産婦人科の需要について

産婦人科の需要は大いにあります。現在、助産師不足で年々産婦人科が少なくなってきていますが、これでは安心して妊婦さんが出産できません。産婦人科は出産に関してプロフェッショナルであり、妊婦さんに対して的確なアドバイスをするところでもあります。また妊婦さんのみならず、月経や子宮がん、不妊など、女性特有の悩みを解決してくれる場所でもあります。現在ではインターネットの普及により、口コミという評価も目につくようになりました。患者さんのなかには、口コミを頼りにくる人も少なくありません。医師としても口コミの把握を心がけることにより、患者さんの考え方を知るきっかけになるのではないでしょうか。

常勤・非常勤・スポットの違い

常勤勤務とは

「病院や診療所で被雇用者として診療に従事している者のうち、フルタイム職員として契約している医師」のことを常勤医師といいます。一般的に通常の日常勤務に加えて、当直という夜間勤務が課せられます。総合病院では診療科ごとに当直医が存在することもありますが、中規模・小規模の病院の場合は1人の当直医が夜間診療を一手に引き受けることが少なくありません。

常勤医師は激務と評判で、特に産婦人科や小児科など常勤医が少ない診療科の場合は、1人の医師に対する負担が多く、度重なる当直や残業により心身ともに疲弊してしまう可能性があります。勤務時間は一応規定されているものの、現場で順守されることはほとんどありません。24時間拘束されることも珍しくなく、過酷な労働環境と言わざるを得ません。

常勤医の平均年収は約1000万円。金額だけ見れば世間では高収入ですが、仕事内容を鑑みるとこれでもだいぶ少ないほうなのです。前述したように常勤医は激務であり、月に2、3日休めればいいほう。当直では実質24時間拘束されているため、心休まる時間がありません。若いうちは気合いでなんとかなるかもしれませんが、40代、50代にもなると体への負担が大きくなるため、早々に開業医に転身する方が多いようです。
とはいえ、常勤医の最大のメリットはやはり安定でしょう。雇用が約束されているので安定した収入を得られます。これは非常勤やスポットでは得られないメリットです。

定期非常勤勤務(アルバイト)とは

非常勤勤務には、定期的に決まった曜日に勤務する定期非常勤と、1日単位で勤務するスポット非常勤という勤務形態があります。非常勤というと医師見習いのようなイメージを抱くかもしれませんが、仕事内容はほとんど常勤医と同じです。違うのは勤務時間で、週1~3回程度、定期的に決まった曜日に勤務する形式です。
非常勤の最大の魅力は、勤務時間が決まっているということ。常勤医と異なり、時間外に呼び出されることもありません。契約時間が終わればさっと帰れるので、メリハリを付けて働きたい方にはピッタリでしょう。また、常勤勤務が休みの日に別の医療機関で勤務することで、さらなるスキルアップを目指す方もいるようです。

一般的に非常勤(アルバイト)というと、責任も少なく給与も安いといったイメージですが、医師の場合は違います。一般的な病院で定期非常勤勤務をした場合、午前中に4時間働いただけでも4万円。1日働けば8万円以上ですから、週5で働けば8万円×週5×月4×12カ月=1920万円。常勤医の平均年収が1000万円ということを考えると、実に倍近くあります。
正規雇用の常勤医よりも、非常勤(アルバイト)医師の方が高収入なのは、古くからの伝統です。いまでは非常勤一本で生活している医師も多いとか……。求人は常に行われているので、短期間で集中して稼ぎたい方はぜひチャレンジしてみてください。

スポット非常勤勤務(アルバイト)とは

最近になって注目されるようになってきた、スポット勤務という働き方。勤務医が正規雇用、非常勤がアルバイトと考えると、スポットは日雇いに該当します。通常は1日(日当直の場合は2日)単位の単発労働で、勤務内容は主に検診・健診・当直(日当直含む)・代診など。働きたいときに働けるので、さらに収入を増やしたい勤務医や、育児をしながら働きたい医師などに利用されています。

しかしいくら高収入の医師でも、スポット勤務だけで食べていくのは難しいと言われています。空いた時間に気軽に働けるため、収入アップを目指している勤務医が狙っているのはもちろん、非常勤医師もよく利用しているためです。競争率が高く、応募しようとしたらすでに埋まっていたということも珍しくありません。
確かにスポット医師の求人は少なくないのですが、スポット専門医師に転職するのはやや無謀です。

スポット求人は医院で医師が足りなくなった時に出されるものなので、シフトの提出後に出されることが多いようです。なかなか仕事をゲットできない場合はタイミングが悪いのかもしれません。効率的にスポットで働きたい場合は紹介サイトをチェックしてみましょう。代行して応募してくれることもあるので、いまよりもっと仕事を増やしたい人におすすめです。

大学病院について

大学病院とは

医学部のある大学であれば、系列の病院や大学が運営している病院があります。キャリアについて深く考えなければ、最初は大学病院という医師が多いです。なんといっても大学病院には臨床・研究・教育という3つの果たすべき役割があり、医師の教育の場としても重要です。

大学病院が合っている人とは

大学病院で働くメリットは、豊富な症例に立ち会えることでしょう。最先端の医療にも取り組んでいるため、常に医療の進歩のために尽力したいという人や、とにかく若いうちにたくさんの経験を積んで開業したいという人には大学病院が合っているでしょう。
長くいると大学病院内でのポスト争いなど、人事で苦労することもあるかもしれませんが、うまく出世できればその道の権威になれるかもしれません。野心家の人にとっても大学病院は魅力的に見えると思います。

研究も仕事のうち

大学病院では患者さんの診療だけでなく、臨床研究も仕事のひとつです。ただ患者さんと向き合うだけでなく、医学の発展を願って研究にも精を出す必要があります。大学病院内の医師でも、臨床重視の医師と研究重視の医師がいます。通常の診療科であれば診療を行いながら研究も同時並行で進めていきますが、基礎医学研究や病理が専門であれば患者さんと向き合うことはせず、研究に没頭することもできるようです。

大学病院のメリット

大学病院は研究の場

大学病院に勤務する医師は、他の病院の医師と大きく違うところがあります。臨床研究の機会が与えられているということです。他の病院では、研究がしたいと思ってもなかなか時間が取れなかったり、研究のための設備が揃っていなかったりで、現実的ではありません。

しかしながら大学病院には研究が本分のひとつになっており、患者さんを治すことでより研究に勤しむこともできます。そのため大学病院内での評価には、治療の実績だけでなく、研究論文も非常に重要視されています。教授の中には医療行為より論文発表によって多くの実績を持っている人もおり、いろいろな医師が混在している職場といえます。

大学病院の利点

大学病院は症例研究でも多くの場が与えられます。そのため、より新しいことにチャレンジしたい人には特に向いているといえるでしょう。学習の場としても機能しているので、大学病院でしっかりと基本を身につけてから転職や開業する人もいます。
目の前の患者さんを治すだけでなく、研究成果によって治療困難な病気を治す手段を考えるには、大学病院がとても有利です。地方赴任もあり、待遇面では満足とは言えないこともありますが、大学病院ならではのメリットもたくさんあります。

産業医について

産業医とは

産業医は、会社や工場などの一般企業の中で、健康や衛生状況を診る医師です。実際に患者さんを治療するのではなく、仕事場の安全管理が主で、その仕事場の安全環境が適正に保たれているかの確認、労働者への健康教育や衛生教育などを行います。労働安全衛生法により、すべての業種において常時50人以上の労働者を抱える事業場ごとに、1人以上の産業医を選任しなければならないと定められています。

産業医は一般企業に雇われる形となり、その会社の用意した保健室のようなところに勤務することになります。肉体労働の会社では現場にいなくてはならないことも。常勤以外にも非常勤やアルバイトの求人があり、開業医の副収入になっている場合もあります。建設会社やメーカーでの求人がよく出ているようです。

産業医は治療を行う?

産業医を雇っている会社によっては、処方箋の作成や治療など、一般病院勤務のような業務を行うときもあります。しかしそうした医療行為は行わずに、社員の健康相談を受けているだけのところもあります。医療行為をしっかり行えることのほうが稀かもしれません。
産業医は病気を治す医師ではなく、病気や怪我が起こらないように努める医師だと考えるといいでしょう。最近流行りつつある予防医学の最前線にいると考えれば、産業医の仕事にも一段とやりがいを感じられるのではないでしょうか。

産業医になるための資格

産業医はもちろん「医師」でなくてはなりません。また厚生労働省令が定める以下の要件をクリアする必要があります。
(1)厚生労動大臣が定める産業医研修の修了者
(2)労働衛生コンサルタント試験(試験区分保健衛生)に合格した者
(3)大学において労働衛生を担当する教授、助教授、常勤講師の職にあり、又はあった者
(4)厚生労働大臣が定める者

「嘱託産業医」と「専属産業医」

嘱託産業医とは嘱託、つまり非常勤の産業医のことです。常時50人以上で999人以下の労働者を抱える事業所で認められる労働形態です。ただし特定の危険性が伴う業務に従事している労働者が常時500人以上になると、専属産業医が必要です。現在、産業医のほとんどは嘱託産業医で、開業医や勤務医が兼任しているケースもあります。

一方、専業産業医とは、産業医としてその事業場に従事する人のこと。常時1000人以上の労働者を擁する事業場と、特定の業務に携わる事業場で常時500人以上の労働者を擁する場合は専属産業医を設置しなければなりません。

小児科の仕事/求人

小児科の仕事内容

子どもが好きな人に人気なのが、小児科です。小児科医は子どもを救う医師として、小児医療の最前線に携わることができます。仕事内容は外来や入院の対応がメインですが、ワクチン接種や乳児健診などがあることも特徴です。

その一方で、小児科医にも大変な面はあります。子どもは大人と違って、自分の怪我や病気についてきちんと説明することができません。子どもの表情や状態から判断しなければならないので、小児科ならではの診察の難しさがあります。また、子どもと一緒に病院へ訪れる保護者とのコミュニケーションも重要です。どんな病気なのか、どうすれば治るのかということを説明して、信頼関係を築いていくのです。

小児科の求人動向

小児科の医師は、減少しているといわれています。実際に医師不足となっている地域では、小児科医が少なく、医師を確保できないために十分な医療サービスを提供できなくなってしまっているところもあります。このような事情から、各地で積極的に小児科医が求められています。

小児科の医師として医療機関で働くならば、どのような分野に関わりたいのかを具体的にイメージすることも大切です。救急があれば救急対応に関わることになりますし、産科があれば新生児を診る機会も増えます。

産婦人科の仕事/求人

産婦人科の仕事内容

産婦人科の魅力は、子どもが生まれる瞬間に立ち会えることではないでしょうか。患者さんに対して「おめでとうございます」という言葉をたくさんかけられる科です。女性医師がなることも多く、その活躍先は大規模な医療機関から産科専門病院まで、実にさまざまです。

産婦人科の特徴は、妊婦さんをいつでも受け入れられるようにしていること。妊婦さんがいつ産気づいても大丈夫なように、24時間体制で受け入れができる状態にしている医療機関もあります。このような環境で働くには周囲の協力が必要かもしれませんが、最近では医師にとっても働きやすい環境づくりに力を入れている医療機関も増えているようです。

産婦人科の求人動向

産婦人科医は、近年数が減ってきています。産婦人科医の不足は全国的に大きな問題になっていることで、医師が確保できないために産婦人科を閉鎖せざるを得ない状況になっている医療機関もあります。そのような事情から求人も多く見られます。

産婦人科は女性医師も多いことから、女性に優しい職場環境が整っているところも増えてきています。院内に託児所がある病院もあり、結婚や出産を機に仕事から離れてしまった方でも、キャリア継続しやすい職場といえるでしょう。

内科の仕事/求人

内科の仕事内容

内科は、最も医師数が多い科です。内科といっても実にさまざまで、専門領域によって一般内科、総合内科、腎臓内科、血液内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科などがあります。それぞれの領域ごとに求められるスキルは多彩で、医師の力の見せ所になっています。内科では急性の疾患を診るだけでなく、なかなか治りにくい慢性的な疾患を扱うこともたくさんあります。そのような患者さんにはただ薬を処方するだけでなく、生活習慣のアドバイスや精神面のケアをすることも大切な仕事です。うまく病気と付き合いながら暮らせるように、医師ならではの知見を活かせるといえるでしょう。

内科医の求人動向

内科医の求人は、全国的に見てもたくさんの募集があります。都市・地方に関係なく需要がありますが、近頃は医師不足が進んでいる地方医療で積極的に内科医師を募集しています。そのような地域では厚遇で医師を迎え入れているところが多く、医師の希望に合った働き方ができるケースも多々見られます。

転職にも強い内科医

内科医は転職にも強いです。キャリアアップや家庭の事情などのために転職を考えることになったとき、内科医ならばどのような環境でもスキルを活かせますので、選択肢の幅も広く、将来性があると言ってもよいでしょう。

外科の仕事/求人

外科の仕事内容

外科での仕事のメインは手術です。とはいえ最初は誰でも初心者なので、経験が浅いうちはたくさんの手術に参加して、多くのことを学びます。はじめは術者が手術をしやすいように「術野の確保」から任されます。器具を使って皮膚を動かしたり、止血や縫合などをしたりするのです。こういった経験を繰り返した後に助手に任命され、執刀医として手術を担当することになります。手術には外科医の力はもちろん、チームワークも非常に重要です。ひとりではできないことだからこそ、やりがいや達成感も大きく感じられるでしょう。

外科の求人動向

大規模な医療機関では、外科を専門領域ごとに分けて標榜しているところが多いです。例えば、一般外科、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、美容外科などがあります。それぞれの専門ごとに医師が在籍しているので、求人案件もその分野に対する専門性が重視されています。また、ゼネラリストとしての外科医にもニーズがあります。幅広いスキルが求められるところもありますから、外科全般の知識と技術を活かせます。月にどれくらいの手術をするかは医療機関ごとに異なりますが、だいたいの件数はあらかじめ調べることもできます。

麻酔科の仕事/求人

麻酔科の仕事内容

麻酔科の仕事は主に、手術を受ける患者さんの麻酔管理を行います。麻酔科と聞くと「麻酔をするだけ」と思う方もいるかもしれませんが、麻酔科医の仕事はそれだけにとどまりません。手術中はもちろん、術前後の患者さんの容体に気を配り、執刀医が手術に集中できるようにサポートするのです。手術チームの一員として、大きな役割を担う重要な仕事といえます。

救急医療の分野では、ICU(集中治療室)の仕事をします。ICUにいる患者さんは、意識のない方がほとんどです。人工呼吸器を付けていたり、点滴やカテーテルなどを常時つないだり。そのような患者さんたちの全身管理を行います。

麻酔科の求人動向

麻酔科も医師が不足していることで有名です。最近では医師不足の問題がさらに加速している地域も増え、麻酔科医へのニーズが高まっています。全国的に需要のある科ですから、医師の転職にも強いといえるでしょう。

働き方は医療機関ごとにさまざまですが、大学病院のようなところでは数人の麻酔科医を抱えて、交代制で勤務します。手術や救急に関わる仕事なので労働環境が気になる方も多いかもしれませんが、メリハリをつけて取り組めると思います。